〜白い部屋〜
真っ白な部屋の中
音もニオイも感じない
壁に次々と映し出される
思い出の場面(シーン)

僕はただただ涙を流し
拭うこともせず壁を見つめ続ける


〜黒い部屋〜
黒く暗い部屋の中
一本の蝋燭の火が
風に揺らいでいる

僕はなにもできず
ただその蝋燭が風に吹かれて消えてしまわないよう見守るだけ

あるとき突風が吹き
はかない蝋燭の火は一瞬にして無になった
部屋に明かりはなくなった
部屋は真っ暗闇になった